この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
お母さまが亡くなってからすでに30年経過した、相続人のお一人からのご相談でした。相続人は3名いましたが、うち2名の意見がまったく折り合わず、その調整と交渉は進展しないまま、30年経過してしまったとのことでした。
解決への流れ
ご依頼いただき弁護士が関与し交渉することで、3ヶ月で解決しました。法廷判断基準を明確にし、それを前提知識としてわかりやすく相手側にもお伝えすること。それをご理解いただいた上で、個別の交渉を行うこと。非常にシンプルなことですが、個人間の交渉では、「法的判断という前提の知識を、お互いに持つ」という点から難しいものです(特に、相手側に弁護士がついていない場合)。
遺産分割において、「そもそも法律ではどのような取り決められているのか」という基準を知っていることは、話し合い・協議のスタート地点です。ここで難しいのは、「自分だけが知っている」のではなく、「関与する全員が前提知識を持っている」という点です。全員の前提知識・情報が揃わなければ、話はなかなか進みません。(今は、自分自身が大枠の前提知識を知るには、ネット検索で解決することも多いでしょう。)また例えば遺産分割では、この「法的判断」という基準に加え、様々な事情が分割の金額に影響を与えます。ですから、ネットで検索したその情報が、そのままあなたのケースにあてはまるとも言い難いのです。まずは、弁護士に「私自身のケースの場合、どのような見通しとなりそうか」というオーダーメイドでのカウンセリングを受けていただきたいと思います。そして、「関与する全員の前提知識を揃え、その上で交渉する」というステップは非常に大変なものです。このあたりは、弁護士にご依頼いただくことで大きなご負担軽減となるはずです。