この事例の依頼主
30代 男性
相談前の状況
信号機の設置された交差点における、当方右折、相手対向車線からの直進車両の衝突事故に関する案件でした。信号機の色が争いとなっており、当初相手は自身が青信号で交差点に進入したと強硬に主張(依頼者の認識としては相手信号は赤でした)。治療費や車の損害について全く相手から支払い対応される見込みがないことから、依頼を頂きました。
解決への流れ
事故の発生からまだ1週間以内であったことから、現場交差点を撮影している防犯ビデオ映像データがまだ残っている可能性があると判断し、現場付近のコンビニ等を調査の上で、事故の状況を撮影していた防犯ビデオの設置先コンビニを発見。データの保存期間に留意しコンビニ側にデータの保管を依頼しつつ弁護士会を通じた照会によりデータを無事取得、動かぬ証拠をもって相手方の虚偽の主張を指摘しました。事故態様の解明により当方の過失少を立証できたことから、その後はスムーズな示談解決につなげることができました。
交通事故分野で激しく争いになる事柄の1つが事故態様です。当事者間で全く異なる事故態様を主張しあうことも少なくなく、目撃証言が得られることも極めて稀であるため、いかに当方の認識が真実であるかを立証するかが問題となります。そんな中、事故現場近くの店舗などに設置された防犯ビデオ映像は、保存期間内に取得することができれば非常に強力な証拠となります。ただ、コンビニ等は映像データの開示には消極的であり、事故当時者本人からの依頼であるとしてもスムーズな開示が受けられるとは限りません。この点弁護士は弁護士会を通じた照会という証拠収集手段を独自の方法として有しているため、早期の弁護士委任が問題解決の手掛かりとなる場合があります。