この事例の依頼主
女性
相談前の状況
5年前から生活費の不足を補うために借り入れを始めましたが、借り入れを繰り返しているうちに借金が膨らみ、相談前には5社から総額330万円を借り入れている状態になっており、月々の返済額は10万円を超えるようになってしまいました。依頼者は、ローンを組んでいる自動車がなくなると通勤できないということで、自動車の維持を強く希望されていました。
解決への流れ
依頼者は、会社員として働いていて毎月安定した収入があり、家計状況からすると、任意整理で今後の返済が十分に可能であると考えられました。5社のうち、特に返済の負担が大きくなっている3社について任意整理することにし、自動車ローンを組んでいる1社と、任意整理のメリットがそれほどない1社については、これまでどおりご自身で返済していくことにしました。3社については、いずれも、将来利息をカットした上で60回の分割払いとする和解が成立しました。結果として、すべての債権者をあわせて6万円ほどまで、月々の返済額を軽減することができました。
任意整理の一つのメリットとして、手続をとる債権者を選べるということがあります。今回は、自動車を引き上げられて生活に支障が出ることを防ぐために、自動車ローンの債権者については任意整理の対象から外しました。また、将来利息のカットや長期分割の見込みを踏まえても、メリットが小さいと考えられた債権者についても、手続はせず、依頼者ご自身で従来どおり対応いただくことにしました。