この事例の依頼主
50代 女性
相談前の状況
末期のがんで余命半年ほどでしたが、遺産を恵まれない子どもたちに使って欲しいと考え、遺産を公益法人に寄付したいということで来所されました。そこで、ご相談の上、遺言書の作成と死後の遺産の寄付行為を行うべく、受任致しました。
解決への流れ
まず、全財産を寄付するという遺言書を作成すべく、公正役場で遺言を作成致しました。その際、死後スムーズに寄付ができるような遺言書の文言になるよう当職で遺言書の原案を作成し、公証人と協議し、遺言書を無事作成することができました。その後、依頼者の方はお亡くなりになりましたが、当職の方で所有マンション等の遺産を全て現金化し、依頼者の方の意向に沿った形で合計2000万円以上の寄付を行うことができました。
解決のポイントとしては、法律上問題のない遺言書を作成できたことが依頼者の意向に沿った寄付ができたポイントだと思います。また、難しかった点としては、寄付を受け入れる公益法人との担当者に依頼者の意向に沿った寄付のための説明等に時間がかかった点があげられます。公益法人の担当者の方は、法律に詳しいわけではないため、寄付までの流れを丁寧に説明し、納得してもらうように努める必要がありました。